太陽が黄道12宮最後の「魚座」の後半を進むこの時期の今夜3月12日23時54分に乙女座で満月が起こります。
満月は「良くも悪くもあるスパンでの結果が出る時」です。
実は占星術では、満月は太陽とオポジションという真向かいに位置(180度)するアスペクトを作って、太陽の光を全てのまともに受けてしまって焼き殺すという意味の「コンバスト」の状態になります。つまり、月にとってはかなり過酷な状態なのです。
昔から自然魔術の中で扱うムーンマジックなどでは、特に新月や満月のワークは重要視されていますが(ちなみに新月も占星術的には月の力が弱まるとされています)、もしかしたらそれは、その位相時のよろしくない月の状態がもたらす私達への影響を和らげながら上手く調和していくことを試みるためのワークなのかもしれません。
今回満月が起こる乙女座は、「生真面目、責任感が強い、几帳面、高い感受性、分析能力、秩序を重んじる、完璧主義」といった特徴があります。
が、前述した通り、満月の時はもしかしたら自分の思った通りの結果が得られなかった、という時期になるかもしれません。
さらに乙女座が満月の時に太陽の位置する魚座は「自由、無制限、変化変容、変幻自在、捉えどころのないもの」といった、まるで正反対の性質をもちます。これは満月ならば上述したとおり月と太陽が真向かいに位置するため、いつも起こることなのです。
・・・が、今回の乙女座の満月は「完璧主義」の乙女座が、正反対の極性のもの(今回は魚座の性質)のものに対して、そして、目標設定などが上手くいかなかった場合の満月に対しての、批判精神が爆発しやすい状態でもあります。
今回の乙女座の満月は、
満月時の月と太陽が真向かいに位置するサインの正反対の極性、つまり、
「自分の中にある相入れない部分との葛藤」
「理想の自分と現状の自分のギャップ」
と向き合わされるかもしれません。
ちなみに、錬金術、そして私達の魂のアセンションもこの、全く異なる両極端の性質を統合していくプロセスが必要不可欠と言われます。
では、この乙女座の満月とどのように向き合ったら良いのでしょうか?
私はですが、
「今のありのままの自分を受け入れる」
ということを教えてくれているのかなと思います。
これを言うと大抵の人達が
「分かっているけど、そうしたいけど、でも私は・・・・」
この後、自分を受け入れない理由が延々と続くことでしょう。
しかも今は乙女座の満月の時。いつにもましてこの「批判精神」が爆発しやすい時です。
’ありのままの自分’とは文字通り、そのままのどんな自分でもまずは「それはそれで良い」と受け入れてみるこということです。
そしてその後、いつもの不満でいっぱいの自分が「でもさ・・・やっぱり・・・」と思ったとしても、それでもまたそんなふうに思う自分を受け入れてみるんです。
これをどんどんやっていくと、それがない自分はダメだと思っていたようなことは、実は(あったらあったで良いのかもしれませんが)さしあたってそれほど重要なものでもなく、別にそれがなくたって自分は生きているじゃないかと当たり前の事実に気付くのです。
そして
「最後は自分自身しかいないんだ」
「いつだって自分がいるじゃないか」
と悟った時に、自分の内なる力がみなぎり始めるのです。
この満月の後は、「一度死んで生まれる」魚座のプロセスを移動した太陽が次のシフトした新たな世界をスタートさせます。それが、太陽が牡羊座に入る時、春分(3月20日)です。
乙女座を守護する大天使メタトロンのメタトロン・キューブ