アストロロジーの世界では今週とてもダイナミックな星のイベントがありますが、それに連動するような何か大きなインパクトを連日体験されている人もいるのではないでしょうか?
3月6日に水星が逆行を開始し、またいよいよ天王星が牡羊座から牡牛座に移動しました(ここ最近の記事の中でたくさん書いてきたのでここでは割愛します)。いよいよここから時代精神を司るトランスサタニアンのひとつ、天王星の牡牛座時代(約7年)の幕開けです。
そして、その直後に迎えるのが3月7日1:03に起こる魚座・新月です。
占星術に詳しくない方でも、何となく凄い天体イベントの真っ只中なんだ、と感じて頂けるのではないでしょうか。
◆今回の新月の占星学的ポイント◆
- 月と太陽が魚座15度(日本では3ハウス)
- この新月のサビアン・シンボル「ひらめきの流れ」
- 魚座・海王星が新月とコンジャンクション
- 逆行した直後の水星も含め、太陽、月、海王星、水星の4天体が魚座
- 山羊座・土星&海王星と牡牛座・火星に挟まれた新月が小三角形を形成
ここからさらにこの新月について分析してみようと思います。
◆海王星が響く魚座色が強い新月
魚座の新月なので魚座のエネルギーをもつ新月に違いないのですが、何しろその魚座の支配星である海王星とも横並びしている新月(月と太陽)です。
魚座・海王星の圧倒的なエネルギーが女性性の月(感情、潜在意識)と強く共鳴し、太陽の自我意識を鈍らせる感じで、頭で思考する時ではなく、流動的かつ受動的にイメージや感覚、直観に従うような新月のように感じます。
また水星もこの魚座の中で逆行しているため、明晰さをぼやかす海王星の影響で思考が鈍ったり、思い込みや勘違いが起きやすい時でもあるようです。
◆夢を見ることの大切さと実現の可能性が加速
今回の新月のチャートにはあまりハードアスペクトが見られないことと、何より私達の夢やビジョンの源である海王星の圧倒する響きの息がかかる新月と合って、今は非現実的に思えるようなことなど、とんでもなく大きく深い夢をもてる時になりそうです。暴走するとやや妄想の世界に突入しそうですが(笑)、しかし、今はそれぐらい自由に際限ない夢を見てもよい、どころか、今、見なければいつ見るのかという感じです^^。
さらに、そのとんでもない非現実的なスケールの夢が実現する可能性の力をこの新月はもっています。
海王星が非現実と現実との境界線も曖昧にし、普段、頭でブレーキをかけている心の部分や潜在意識の中の想いを理性から開放してくれそうですので、ここは思い切って自分の心から望む夢やビジョンを書いてみるのが良さそうです。
◆夢の源の向こうにあるもの
私達が夢やビジョンを見ることができるのも、それらの無限の源である海王星があるからなのですが、海王星は一体なぜどうやって無限にこの夢を私達の中に溢れさせているのでしょうか?
実は、この視点は「私」という制限ある自我から見た海王星であって、自己とは、私が世界を見ていると思っている「私」の側にあるのではなく、この「私」を見ている世界の側にあるのだと思うのです。
つまり、海王星がある側こそが、本来の自己の本質(ここでは「私」という自我意識はない)があるところというわけです。
もっと言えば、「私」とは自我が作り上げた仮想の分離された個の視点であって、私達の実体は無限の中にあるのだと思うのです。
面白いことに、海王星がルールし、この新月(太陽と月)が位置する’魚座の世界’とは、黄道12宮最後のステージであり、ここでこれまで作り上げてきた自我の解体を行うところです。
作り上げられた「私」が一度、無限の源のひとつに溶ける世界。
毎晩の眠りの時はもちろん、私達が夢を見る時、何かのビジョンを抱く時、その時、「私」という自我意識が一時的に溶けて、本当は無限の源の側にいる自分を思い出しているのかもしれません。