ついこの間までの暑さはどこへやら、日に日に秋の気配が深まりつつあるのを感じるこの頃ですが、それもそのはず、来週22日はもう秋分ですなのですものね。今年2020年も残すところあと2ヶ月半ですか(時間感覚はもうあまり意味がないと思っていますが、一応・・・)。
この9月以降も、占星学的観点では、今年この先もまだまだ大きな転換点なるタイミングがあるのですが、本日9月17日20:00に迎えた乙女座・新月も大事なタイミングのひとつと言われています。
今回の乙女座・新月のテーマは、個人的にも最近、自分の内面で起きた衝撃的な出来事とあまりにも完全にリンクしていて驚きと笑いが込み上げてくるのですが、なかなか面白いですよ。自分の中の乙女座のエネルギーを活性させて、レベルアップするのに活用したい新月です。
★自分の中の乙女座のエネルギーを使おう
占星学では、自分の太陽星座に関わらず、私達は’自分を生きる’ために自分の中の12星座(12サイン)の性質をフルに使いこなす必要があると考えます。これは、<私>という自我の核を表す’太陽’が毎年、1年かけて各星座のエネルギーに触れながら12星座全てを移動していくことからも示唆されます。地球から見るこの太陽の移動の奇跡は円を描きます。これは永遠性を示す魂の形そのものを表しているともされます。
さて、今、<私>という自我の核(太陽)は、その魂の旅の通過点のひとつ、乙女座の王国を旅しているところです。しかも、今回は<私>の本音・無意識・感情を表す’月’と重なる新月でもあります。
乙女座のエネルギーの簡単な特徴として、現実世界で実質的に思考を使うことです。日常の物事について状況を分析し、整理・整頓していくことをまた行動に着実に移していく感じです。ちょっと地味に感じる人もいるかもしれませんが、乙女座は魂の旅の中の前半ステージである「自分の内面の成長」の’振り返りと総まとめ’という大事な最終プロセスを担っています。
ここまで体験してきた自分の内側(アイデンティティ、体感、感受性、思考、自己表現)を整理・分析し、この段階での「自分らしさ」というものを自分自身で内省し認識していく段階であることを意識して使っていきたいのが乙女座のエネルギーなのです。
乙女座の時期は、少しの時間でも良いので、外的な世界(あらゆる外の世界からの情報)を遮断して、一人の静かな時間をもち、自分自身と向き合うことが大切だと思います。
というわけで、こんな自分の中の乙女座エネルギーをガンガン使っていきたいところですが、ホロスコープ上のこの乙女座・新月の位置であったり、この新月と他の天体(自分の中の様々な意識の感受点、霊的位相)との関係性から、この新月から読みとったことをポイントにしてまとめてみました。
★【チャレンジ】自分という完結した世界の限界を認識する
自分自身や自分の生活、人生、物事全般を理解するために、これまで自分の中で秩序や予定調和を保ってきた物質的思考、合理主義、実質的な考え方だけでは限界を感じる時かもしれません。というか、そう感じるという人は、もうこれまでに社会(他者)に対して自分でできることは全てきちんとやってきたという人なのだと思います。
自分の中の完璧な秩序の世界は完成したので、この閉じた世界の中で完結するのではなく、次はその世界を突破するところにきているようです。自分の中の閉じた完璧な世界は安全かもしれませんが、新しいエネルギーが入って来ないため、自分自身のこれ以上の可能性も、創造性も、情熱も、喜びもなくなり、停滞してしまうでしょう。
完璧な現実主義の乙女座が、この段階では「自分という個人の限界があることを受け入れること」を促してきているのが興味深いです。
★【アクション】自分にとって何が必要で、何を捨てるべきかを見極める
自分個人の限界を知ったら、「①自分ではどうにもならないことを何とかしようとしない、そこに無駄なエネルギーを注がない!」ということを、合理主義の乙女座らしいことを伝えてきています(これは他の天体との絡みもあるのですが)。
つまり、自分ではどうにもならないこと(特に外的な要因など)をくよくよ悩んだり、心配したり、コントロールしようとしないということですね。確かに、そこに自分の感情や労力を向けてもストレスになって、エネルギーを浪費するだけですもんね。
ちなみに乙女座エネルギーを使って、なぜ「自分ではどうにもならないことを何とかしようとしているのか」を分析すると、’自分が何に執着しているか(何に囚われているか)’が見えてきます。
そして、「②自分ができることで解決や改善できることは確実にやる」ことで、健全な自制心と着実な実践で心の基盤が整い、自分自身を冷静に観ることができるようになるのだと思います。
このように執着、散漫、認識不足、無意識の自動反応などで自分が囚われていたことから解放され、自分が本当にやるべきできることに集中していると、自分の中からエネルギーがみなぎりはじめます。
★【ヒント】理屈ではない夢やビジョン、情熱に従う
自分の内なるエネルギーをさらにみなぎらせるものに、「自分の心が豊かになることに意識を向けたり、行動を起こすということ」が、この新月のエネルギーを上手く活用するためのヒントになりそうです。・・・というより、これは頭でどうこう考える前に、もしかしたら既に無意識にそのように動かされている人もいるかもしれません。
何か実質的に役に立つだとか、称賛されるような評価につながるとか、上手くいくかどうかなど理屈抜きで、「ただやってみたい」、「楽しそう」と感じることを自分の心地良さのためだけで構わないので始めてみたり、実現させる具体的な手段も方法も何も思いつかないけど壮大な夢を描いてみたりすることが、もしかしたら、今の自分の現実の現在地からは想像もつかないような道に繋がっていたりするかもしれません。
私達が頭で考えている以上に時にぶっ飛んだ形でありえないような奇跡みたいなことが起こったりするのも現実であり、だから人生は人智を超えるたくさんの可能性を秘めていて面白いのです。
「いや〜、私の人生はこんな風になるはずじゃなかった。」
こんなことを思ったあなたは、自分の思い通りにならない人生というミステリーをまさに満喫している証拠です(笑)。
★【未知の可能性】見える物事の背後にある見えない世界を観る
どの12星座のエネルギーでも言えることですが、乙女座のエネルギーをシフト(レベルアップ)するのに、その正反対の魚座のエネルギーを使うことも大切です。
乙女座の物質的思考でどれだけ物事を分析しても、対象物は細分化されていくだけで、決して生きた全体像を捉えることはできない、という壁にぶち当たります。いわゆる、この物質世界を成り立たせている最小単位である素粒子を観測し続けても数値化できないという、科学のもつ物質的思考のアプローチの限界であるように。
この素粒子をはじめとして、’目の前のモノ(ごと)を創造した背後にある物質的視点では捉えられない見えない精神の世界を観る視点’をもつことが魚座のエネルギーを取り入れた乙女座のエネルギーの取り扱い方ではないかと思います。
要するに、全てのものは、自分を含めて誰かの情熱、インスピレーション、思考、想いが結晶化したものだという眼差しでみるということです。
乙女座の分析・整理する風(思考)のエネルギーは、あらゆるものごとの細部は’頭で’理解したつもりでもそれらは分断されています。つまり、自分自身のアイデンティティであったり、自分と世界(他者)との関係性も分断されたパーツ(部分)として思考されているわけです。(これが’人材’という言葉を生んだり、国民一人ひとりに番号を付けて管理するような発想につながるわけです。)
それに対して、魚座は形や境界線をもたない全体であり、「心(感情、精神、無意識)」で繋がる「水」の世界です。
この新月の段階の乙女座は、目の前の具体的なモノゴトを通じて、見えない心(感情、精神、無意識)の世界における意味を見出していく必要性を問うてきているようです。
これが自分であると意識できる<私>の部分は現実世界で肉体をもった人間として人生を歩みながらも、同時に未知の無意識の領域の部分が自分の人生を越えたバックグラウンドとして<私>を支えていることに気付かされるのかもしれません。