【射手座・新月(皆既日食)】内なる知性を外に表わす

 

皆さん、こんにちは。

占星術学見解でみる歴史的大イベントである、240年ぶりの「土の時代」から「風の時代」への転換期(12月22日)もいよいよ間近に近づいてきました。

当然のことながら、この日を境にピタリと何もかもが変わるというわけではありません(何かしら人為的・自然発生的なイベントがあるかもしれませんが)。しかし、この日のタイミングはある種ポータル的なもの(異なる次元間を繋ぐ意識のドアのようなもの)のように感じていて、それは静脈弁のように一度そこを通った血液は逆流できなくなるように、この日のポータルを通過後はもう後戻りができない、前に進むしかないような流れの中にあるように思います。

そのポータルをスムーズに通過していけるように用意されているかのような新月がこのタイミングでやってきます。

今年最後の新月で、風の時代突入直前の新月。しかも、新月のエネルギーが強まるとされる皆既日食。

この新月は12月15日1:17に射手座起こります。

この皆既日食の射手座・新月には、「風の時代」に突入するための重要な鍵(ヒント)が満載です。というか、既に新しい「風の時代」のエッセンスをプンプン感じさせる大変パワフルな新月のように思います。

では、今回の新月も占星学、数秘学、タロット等を通じてインスピレーションを受けたことを個人的な見解で紐解いてみたいと思います。

■得体の知れない神秘のヴェールが思考を覆い尽くす

この皆既日食の前後1週間は、私達の意識に大きなインパクトを与えるような衝撃的な体験をしやすいと言われています。

というのは、普段、認識できず隠された潜在意識である「月」が、自我意識の中心で自覚している顕在意識である「太陽」を食らうのが、文字通り日食だからでしょう。そして、それが現象化した現実を目の当たりにして体験すると考えられます。

これは逆に言うと、目の前の現実世界で体験することはすべて自分の意識の反映であり、日食の時は(特に今回は太陽が全部隠される皆既日食です)、自分の頭で、論理的な思考では理解を超えるようなことを体験しやすいというわけです。

■自分の偽物の部分が死ぬ

この思考での理解がついていけないような体験は、今までの重いしがらみや執着、やめるにもやめられないような状態などもう機能していない古いパターンを’強制終了’させる助けになりそうです。

ここで、終わらざるを得なくなる、という状況になるのかもしれません。

それはあなたにとって恐いことですか?

「それが起きたらどうしよう。私、生きていけないかも。恐いな。」と想像して、ずっと変えられずにいたことではないですか?

人に自分の弱さ、未熟さ、取るに足らない部分を知られたら、’きっとその恐れていることが起こるに違いない’を、必死で装い隠すために付けていた仮面が剥がされる、つまり偽物の自分の部分が死ぬという体験があるかもしれません。

しかしそれは、自分の本当に内なる光、魂の光を取り戻す体験なのです。

そう、ここからあなたの人生は全く新しいステージに入ります。あなたはもう自分の光を隠さなくても良いのです。ここまで乗り越えたあなたは、自分でも忘れかけてたその内なる光の神々しい輝きに圧倒されるでしょう。

■負の無限のループから出るための意識

この新月は、過去生からのカルマ(業)を示すドラゴン・テイルが近くにいます。また、日食というのも過去生からの縁と関わっています。

もし、自分の関わる人間関係や出来事(状況)で、いつも同じ問題で悩まされているというものがあれば、いつもとは違う視点をもつことが促されていると思った方が良いかもしれません。

おそらく、それは’心、意識、精神性’に関わる視点をもつことのように思われます。

もっと言うと、「人間的視点を超越した宇宙的な知性や精神性に関わる意識の視点」をもつということを、やはりこの新月と一緒にタッグを組んでいる水星が教えてくれている感じです。

つまり、これは<私>の自我意識を超えた高次の意識(真我、ハイヤーセルフ)の視点を持てよ、ということなのでしょう。

もしかしたら、ここはこの新月の難関のひとつかもしれません。

この視点をもつまで、つまり自我意識(自分の欠乏感や欲望を満たそうとする意識)ベースにおいた在り方で過去生から繰り返してきたパターン(問題)に臨んでも解決しないように思えるからです(海王星のスクエア)。

この人生で解決しないだけなら良いのですが、これは自分の魂がこの状態の無限のループをずっと漂い続けることになるということでもあります。

しかし、今回、この新月と一緒にいる水星がこれに気づかせてくれるのをサポートしてくれているようですので、あとはそれに気付けた自分がどんな意識の視点をと行動を選択するか次第なのでしょう。

■自分の内なる知性を外へ表わす

3ハウスにあるこの強力な新月は、自分の考え、想い、体験で得た気づき、得意なことやスキルなどを外に発信するように促しています。

これらは世界が(誰かが)必要としている唯一無二の、あなたしか発信することができない’情報’という光になるからです。

自分にとっては何でもないことだったり、また既に多くの他の人が発信していることでも、あなた独自の感覚を通して得たすべてをあなたの言葉で表現することに意味があるのだということを、この新月に限らず、これからの「風の時代」ではとても大切になってきます。

一人ひとりの人間存在の理由は、その数だけ魂があるから。魂はこの世界ではひとりの人間の内側に隠されていて見えないから、この世界で人間として自分を表現しようとする。そして、この試みを「人生」と呼んでいます。

自分を表現するといっても、何も特別なアーティスティックな技巧が必要なわけではありません。

あなた独自のやり方で(何かの職業、趣味、佇まい、言葉、表情など何でも!)表現することが、人生という使命・責任を全うすることだと思うのです。

人智学者のシュタイナーも、「内なるものは外においても自己を全うしなければならない。外なるものの中に内なるものが表出されなければならない。その内なる本質を外部に表さないものは美しくない。」と言っているのは、魂をもつ人間の本質的な在り方を言及しているように感じられます。

この新月では、自分が既にもっているものや知っていることで、自分が心地良く感じる独自のやり方で外に表したら良いのだということもサポートされているようです。

■未来の新しい世界への移行

とてもドラマティックな展開が期待される(笑)、この皆既日食の射手座・新月ですが、その向こうに見えるのはやはり、未来の新しい世界のようです。

今年は言わずもがな、一つの時代の、人間の文明が崩壊していく状態の中にありますが、これが本格化するのは来年以降になるでしょう。既に終わりの始まりが起きている現在も、従来の生活様式や社会システムなどが機能しなくなり、大きな環境の変化の真っ只中にあります。

「土の時代」の物質的に固定化されたもの(例えば場所など)が、「風の時代」では流動的に変化し続けるものになっていくように思われます。

まずは、この「常に変化し続ける状況に順応していくこと」が大切になってきますし、また、それこそが「風」のもつ軽やかで速い流れの性質や見えないもの(心や精神性)を活かすことが大事になってくることが見えてきます。

激動期の中、不安に感じられる人も多いかと思いますが、それはそれで当然だと思います。

しかし、この未来への新しい世界へのスムーズな移行のために、ここで新しい常識を加えてみませんか?

’変化は普通のこと’なのだと。そして、ただその変化の波に軽やかに乗るだけなのだ、と。

さて、この新月は日食ですので、日食のエネルギーは約半年続くと言われています。もっと言えば、半年間、この新月のエネルギーを活用できるというわけですから、少し先を見据えたスパンで意識して取り組んでも良いと思います。

「風の時代」直前なのに「土の時代」をこれでもかとやらされている人も多いと思いますが、大丈夫です。それ、変化の波に乗れています。

それでは、大荒れが予想されるこの新月の波乗りを楽しみましょう♪(多少、流されたっていいじゃないか・笑)