「本当の自分」と出会うために②〜「本当の自分」はどこにいる?

「本当の自分」という言葉に辿り着き、そのことがとても気になるようになったのであれば、もしかしたら、今、あなたはこれまでの人生観が大きく変わっていく大事な節目にいるのかもしれません。

こちらの記事は『「本当の自分」と出会うために』ついて、初回は「本当の自分とは?」をテーマにお伝えしました(初回の記事はこちら)。

今回はその続きの2回目で、「本当の自分はどこにいる?」をテーマに書いていきたいと思います。

別世界に生きる「本当の自分」と「本当ではない自分」

前回までで、自分という存在の中には「本当の自分」と「本当ではない自分」という2つの側面があること。

そして、これらはそれぞれ異なる2つの世界に存在している、ということをお伝えしました。

ちなみに、私たちが探している「本当の自分」はこの世界にはいないのだということも説明しました。

「本当の自分」はどこにいるのか?どこで見つけられるのか?について知るために、やはり今回も「本当ではない自分」が存在する世界との違いも含めて説明していこうと思います。

「本当ではない自分」が生きる世界とは?

まずは「本当ではない自分」はどこの世界で生きているのかについて見ていきましょう。

それは、前回の記事で「本当ではない自分」の特徴を確認をすれば、きっとすぐに分かるでしょう。・・・・と言いたいところですが、もしかしたら全く分からないかの両極端かもしれません。

実は結構、奥が深いこの理由については後から述べるとして・・・。

「本当ではない自分」は、常に他者の目を気にして、その他者達がいる世界の中で彼らとの関係性やそこでの役割に応じた在り方や振る舞いをしている自分の側面のことですよね。

つまり「本当ではない自分」とは社会的個としての自分の側面なのです。

もう少し具体的に言えば、名前、国籍、性別、年齢、家系、出身、肩書き、学歴、収入、交友関係、所属など社会的な関わりの中で’これが自分である’という認識をしている自分のことです。

心理学ではこの自分のことを「ペルソナ(人格)」と呼びます。(他にも鏡に映った自分、仮面をつけた自分とも言ったりします。)

だから、「本当ではない自分」が生きている世界とは、「社会」であり、これは自分の外側にある「外的世界」ということになります。

ここまで読まれてどう思いましたか?そんなのは当たり前じゃないか、と拍子抜けしたでしょうか?

もしそう思ったとしても、それは至極、当然のことです。

この’外的世界に生きている’という感覚こそが、私たちの誰もが「私」という自我意識と肉体をもった1人の人間であること認識させてもいるからです。

つまり、この人格としての「本当ではない自分」が通常の人間のデフォルト(前提)なのです。

デフォルト(前提)は私たちの無意識下に置かれるので、普通にしていたら気付きにくいのです。しかも、これは多くの人間の集合意識という意識のネットワークに取り込まれるので、物心ついた時から自動的にこの世界が通常モードになるのです。

ということは、人格としての「本当ではない自分」もそれが自分という存在の全てであることを疑うことすらないデフォルトになるのだということです。

これが冒頭で「本当ではない自分」がどこで生きているのか、すぐに分かるか全く分からないかのどちらかでしょうと述べた理由です。

さて、ここまで読まれた人の中には、この解説に嫌悪感や激しい拒絶感を感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、社会的な人格としての自分を否定しているわけではありません。どうしても説明の便宜上、「本当ではない自分」という言葉で表現しているだけであって、あまり言葉そのもので引っ張られず、直観的に捉えて頂きたいのです。

それに、前回の記事の中でも説明したように、この「本当ではない自分(人格)」も人間としての自分を存在させるために必要不可欠なのです。

「本当の自分」が生きる世界とは?

さて、お待たせしました。いよいよ「本当の自分」はどこの世界で生きているのかについてのパートがやってきました。もうここまできたら何となく分かったという人もいるのではないでしょうか?

「本当の自分」は「本当ではない自分」の対極にある自分の側面のことですから、それは精神的個としての自分の側面ということになります。

よって「本当の自分」が生きている世界とは、「心の世界」、自分の内側にある内的世界ということになりますね。

「本当の自分」とは、心の中(内的世界)で感じとっていることの全てですから、自分が自分であり続けている感覚、‘生きている’というライブ感、情感、感覚、感性、ひらめき、直感などの自分の側面のことです。

だから「本当の自分」というのは、名前も顔も、性別も年齢も、肩書きもありません。スピリチュアル世界では「自己」や「魂」と呼んだりする部分です。

自己や魂でもある「本当の自分」が生きる内的世界は、’私’という自我意識の人格である「本当ではない自分」が生きる外的世界での肉体を通したあらゆる体験を通じて、情緒や精神の活動や感受性や感覚がより豊かに織りなされて変化・成長していく、という相互的で循環的な関係性にあり、これが自分という人間が存在し人生を営むことを成り立たせているわけです。

しかし、前述した通り、私たち人間は外的世界で生きている「本当ではない自分」がデフォルト(前提)になってしまっているので、内的世界で生きる「本当の自分」はこの世界で見つからないとお伝えしてきたわけです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は『「本当の自分」と出会うために』についての2回目として、「本当の自分はどこにいる?」をテーマに

  • 「本当の自分」と「本当ではない自分」は2つの別世界に生きている
  • 「本当ではない自分」とは、’私’という自我をもつ人格とも呼ばれる社会的個として、社会、自分の外側の外的世界で生きている自分のこと。
  • 「本当の自分」とは、自己や魂とも呼ばれる精神的個として、心の世界、自分の内側の内的世界で生きている自分のこと

についてお伝えしました。

この続きが知りたい方は是非、次の記事でもお待ちしております。ここまでお読み頂き、ありがとうございました。